TOPへ

中耳炎、副鼻腔炎

子どもの中耳炎

子どもの中耳炎中耳炎とは、鼓膜の内側にある「中耳」と呼ばれる部分に炎症が生じる病気です。

耳の構造は大きく 外耳・中耳・内耳 の3つに分けられます。

  • 外耳…耳の外側に位置し、音を集める役割を持ちます。
  • 中耳…鼓膜の奥にあり、音を振動として内耳へ伝える重要な働きをしています。
  • 内耳…その振動を神経信号に変換し、脳へと伝える部分です。

中耳炎は、この中耳の部分に炎症が起こる病気で、多くの場合、細菌やウイルスの感染が原因となります。
風邪や鼻炎のあとにみられることが多く、特に3歳以下のお子さまによく見られます。

症状

中耳炎の症状
  • 発熱
  • 耳の痛み
  • 耳の詰まった感じ(耳閉感)
  • 不機嫌、耳をよく触る(赤ちゃんの場合)

主に、上記のような症状が現れます。風邪をひいた時やその後は、特に注意して観察してあげてください。

原因

中耳は「耳管」によってのど・鼻の奥とつながっています。風邪をひいた時などにこの耳管を通ってウイルスが中耳に侵入し、炎症を起こします。
子どもは大人と比べて耳管が短いため、風邪の後にしばしば中耳炎を発症します。

子どもの副鼻腔炎

子どもの副鼻腔炎外からは見えない、鼻の奥にある空間を「副鼻腔」と言います。副鼻腔炎(ちくのう症)は、この副鼻腔で炎症が起こる病気です。
特に、4~6歳くらいのお子さまに好発します。

症状

子どもの副鼻腔炎の症状
  • 黄色~緑色の粘り気のある鼻水
  • 鼻づまり
  • 痰が絡んだような咳
  • 寝つきが悪い
  • 不機嫌(赤ちゃんの場合)

子どもの場合は、風邪を引いた後に上記のような症状が現れるケースが多くなります。

原因

副鼻腔炎は、主にウイルス・細菌感染、アレルギーなどによって鼻腔で起こった炎症が、副鼻腔まで広がることで発症します。風邪をよくひく子ども、鼻をすする癖のある子どもは、鼻腔・副鼻腔にウイルスや細菌がたまりやすいため、副鼻腔炎の発症リスクが高くなると考えられます。
放置したり、炎症を繰り返したりすると、慢性化します。

中耳炎と副鼻腔炎は併発する?

中耳炎と副鼻腔炎は、しばしば併発します。これは副鼻腔炎になると、耳管を通してウイルスが中耳へと侵入し、炎症を起こすことが多いためです。
合併した場合には、副鼻腔炎・中耳炎の両方に対する治療を行うことが大切になります。副鼻腔炎を治さないと、中耳炎もなかなか治りません。

中耳炎・副鼻腔炎の治療方法

中耳炎・副鼻腔炎の治療方法副鼻腔炎に対する治療では、鼻水をサラサラにする薬、副鼻腔の炎症を抑える薬を主に使用します。
中耳炎については、発熱・耳の痛みに対する解熱鎮痛剤、抗菌薬などを使用します。抗菌薬は、処方された分を必ず飲み切ってください。途中でやめると、慢性化してしまうことがあります。

子どもがうまく鼻をかめない場合

ティッシュを鼻に当てて「出して」と言っても、なかなか鼻をかめないことがあります。そういった場合には、お風呂場などでまずはティッシュを使わず、鼻水を出すだけの練習をするのがおすすめです。お母さま・お父さまも一緒に遊び感覚でやってあげると、お子さまも喜びます。
これができるようになったら、ティッシュを当てて鼻をかんでみましょう。

吸引器の使用

吸引器の使用上記の方法でもうまく鼻をかめない場合には、吸引器の使用をおすすめします。スポイト式・口吸い式・小型電動式などの吸引器が市販されています。
なお、お母さま・お父さまが口で直接鼻を吸うことはお控えください。風邪がうつる原因になります。